交通事故被害者遺族支援

交通事故被害者遺族支援

2014年11月、神奈川被害者支援センターでの講座を神奈川県より依頼されました。
事前打ち合わせの時点から、「命」に関わることなので、しっかりと向き合わなければと思いながら準備して臨みました。
依頼を受けるまで、そもそも「被害者支援センター」というもの自体、しっかりと知りませんでした。
支援センターは、全国各地にあり、神奈川県は取り組みが積極的だそうです。

支援センターと神奈川県警、横浜地方検察庁、地方裁判所、保護観察所、医療機関、そして県・市町村、弁護士会、臨床心理士会、法テラス神奈川とそれぞれリンクしています。
県警本部とはホットラインで結ばれ、県警からの出向者もいます。
犯罪など被害者やその家族等が抱える問題は複雑で、様々です。
支援センターの活動は、被害者のニーズに寄り添って問題に取り組む支援と伺い、現実に当事者となられた方は、一生、忘れられない、拭い去れない、ころと精神へのダメージ、痛みとともに生きていかざるを得ないということを伺いました。

被害者といってもいろいろあります。
殺人、傷害、強盗、性犯罪、DV、子供への虐待、一方、身近な交通事故や不可抗力の事故、最近では、突然災害に巻き込まれること少なくありません。
大震災や津波もそうですし、昨年の御嶽山の噴火による被害者、その家族や遺族の方々のことを思うと、そうした家族や遺族の方々への「心のケア」、言うは易しで、実際はそんなに簡単なことではありません。
被害者支援センターでは、カウンセラーや専門家たちが、無料で日々、そうした複雑な問題に取り組んでいます。

今回の依頼講座では、交通事故で身近な方を亡くされた方々が対象でした。
講座の前に冒頭、遺族の方々から、順番に自己紹介兼ねて、どういう事情かを話してもらいました。
もうそれを聞いているだけで、胸は締め付けられ、息もができないほどの衝撃を受けました。
加害者はもちろんですが、被害者家族は、その何倍も、いや何十倍も辛く痛い気持ちと一生付き合っていかなければならないという現実、それに対して、慰めの言葉など見つかりません。
その後に、ハーブとアロマのさまざまな方法や効能などを駆使した「心と体と精神を休めるケア」について、体験と実習とディスカッションという講座をさせてもらいました。
被害者の家族の皆さまのこころの傷を少しでも軽くできたのなら幸いです。

これからの私たちのテーマで、こうした社会貢献への取り組みを主題として取り組んでいけたらと切に思いました。
今年から、被害者支援センターにJHSの活動としてボランティアで、お手伝いできればと考えています。

理事長 熊谷 博